コンセプト
初代校長 アニー・S・ブゼル
キリスト教を学ぶ教育の拠点として
−建学の精神を発信していく礼拝堂−
礼拝堂は本学院の精神を発信していく建物であり、キリスト教を学ぶ教育の拠点となるものです。
そのような建学の精神・教育理念を具現化する礼拝堂のために、3つのコンセプトを柱に建設いたしました。
調和
キャンパスに調和する
新しいシンボル
現キャンパスから突出することなく、調和のとれた礼拝堂とすることで、学院の歴史・文化とつながり、「他者とともに生きる」精神を具現化する。
神聖
求心性のある
静かな祈りの場
神への祈りの場にふさわしい求心性のある礼拝堂とします。自然と意識が集中し、言葉が明瞭に聞き取れる空間のかたちをつくる。
静謐
中庭と回廊が、訪れる人を
優しく静かに迎え入れる
日常空間から聖なる空間へ、気持ちを切り替える導入部は光・風・水・緑が響く光景をつくる。
4つのKEYWORD
Four Keywords
聖なる空間
建学の精神を発信し、受信してもらう土壌づくりから、学生と教職員、地域の方々の融和まで、その可能性を広げ、学院の教育の原点を示すにふさわしい「聖なる空間」とする。
霊的な空間
キリスト教を学ぶ教育の拠点として求心性を堅持させ、学生や教職員の精神的な象徴(シンボル)を醸し出す「霊的な空間」とする。
静かな祈りの場所
礼拝堂の存在が、ごく自然な風景となり、いついかなる時も穏やかに学生と教職員を迎え入れる、光と風と緑が感じられる「静かな祈りの場所」とする。
癒しの場所
地域に根ざし、社会に開かれた教育機関の礼拝堂として、神聖な厳粛さの中にあっても、温もりが感じられる「癒しの場所」とする。
太陽光発電設備
屋根面に設置してある太陽光パネルは、最大12キロワットの発電が可能です。晴天時には礼拝堂の電力を賄い、余剰電力は学内の設備に供給されます。発電量は本館前の表示板にリアルタイムで表示されています。
LED照明
ダウンライト、外部スポット、間接照明などの照明器具はLED照明を主体にしています。礼拝堂内にある校章の梅をモチーフとした照明や、棟外部の鐘塔の十字架裏側にもLEDライトが設置されています。
ステンドグラス
尚絅のSをイメージしたステンドグラスは、ステンドグラス作家の松本真樹氏と井上ヒデコ氏の共作です。ブルーを中心に構成し、清々しい朝の光を礼拝堂内に優しく取り込みます。
パイプオルガン
ドイツのクラッセン社のパイプオルガンは、礼拝堂のデザインにあわせたユニークな形状で、その輪郭が尚絅学院のSを彷彿させます。高さ8.8mものオルガンから豊かな音がふりそそぎます。
中水(雨水)を利用した中庭の池
池の水は、原則雨水をろ過したものを循環利用して使用しています。
音響を考えた設計
菱形の床がフラッターエコーを防止し、勾配のついた天井が言葉の明瞭性とパイプオルガンの豊かな響きを実現しています。
建築概要
- 位置
- 宮城県名取市ゆりが丘四丁目10番1号
- 設置者
- 学校法人尚絅学院
- 完成年月
- 2012年11月
- 建築規模
- 建築面積:745.69㎡(225.57坪) 延床面積:669.97㎡(202.67坪)
- 座席数
- 350席(最大450席:多目的ルームを含む)
- パイプオルガン
- 25ストップ 独クラッセン社(設計製作)・株式会社 望月オルガン(製作協力)
- 設計・施工
- 株式会社 竹中工務店