学院代表挨拶

「からし種」の畑を耕す

学校法人 尚絅学院 理事長 佐々木 公明

現在の尚絅学院は、124年前にアメリカバステスト教会の3人の女性宣教師によって開始された家塾「尚絅女学会」を源とします。わずか数名の女生徒から始まったこの家塾は、現代では男女共学の幼稚園から大学院までを擁する総合学園に発展してきました。「キリスト教精神に基づく教育の実践」は建学以来の不変の教育理念であり、目標です。最初は目立たなくても、日に日にその真価を発揮するような、地道に努力して地域の人々と社会のために仕事をする卒業生を送り出してきました。これまで124年に渡り、尚絅学院が発展的に持続してきたことは、その卒業生の働きが、企業、自治体、学校などの地域社会によって受け入れられ、評価されてきたからです。その意味で地域社会の皆様に感謝するものです。同時に、「他者に寄り添い、他者と共に生きる」本学の教育理念を学び、それぞれが体化し、人々の役に立つ仕事と生き方を実践してきた本学院の多くの同窓生を称えたいと思います。またそのような人間教育を実践してきたこれまでの本学院教職員の労を多とするものです。

『新約聖書』ペトロの手紙一1:25には「「しかし、主の言葉は永遠に変わることがない。」これこそ、あなたがたに福音として告げ知らされた言葉なのです。」と書かれています。これと同じように、これまで変わることなく継承されて来た建学の精神をなお一層強く掲げ、学院全体で共有し、これまでと同じように、人間性豊かな、他者に共感することができる、卒業生を送りだしていきたいと強く願います。「からし種」は「どんな種よりも小さいのに、成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。」(『新約聖書』マタイによる福音書13:32)と教えています。したがって、尚絅学院の教育は「からし種」に似ています。

学院長としての私の最大の目標は、これまで124年に渡って、地域社会の信託を得て教育を行ってきた尚絅学院を発展的に持続させることです。教育の使命はそれを存続させることにあります。現代社会では、市場原理の貫徹とグローバル経済の進行が進み、それに伴い人々の経済格差はむしろ拡大しています。このような社会状況にあって、その学びによって、若い魂が希望を持ち続け、彼あるいは彼女が自律した個人として成長することができるような教育が益々必要になるでしょう。尚絅学院がそれに応える教育機関として持続できるように「教育環境」を整えるのが学院長としての私の役割です。すなわち、「からし種」が良く育つように畑を耕します。

学校法人 尚絅学院
理事長・学院長 佐々木 公明

佐々木 公明 プロフィール

学校法人尚絅学院 理事長・学院長

生年月日
1944年4月27日
最終学歴
東北大学大学院経済学研究科修士課程修了
学位
経済学博士(東北大学)及び学術博士(筑波大学)
経歴
1993年4月 東北大学大学院情報科学研究科教授
2006年4月 東北大学大学院情報科学研究科研究科長
2006年8月 日本学術会議連携会員
2006年9月 学校法人尚絅学院理事
2008年4月 尚絅学院大学長
2014年6月 学校法人尚絅学院理事長及び学院長に就任