東日本大震災被害の報告とお見舞い御礼
2011/04/08
このたびの東日本大震災に際し、尚絅学院を案じてくださり、早速に多くの方々から、わざわざ学院までお出でいただき、また、お手紙やメールなどでお見舞いをいただきました。まことに感謝に堪えません。ここに尚絅学院の状況の報告を致します。
1.震災当日の対応
3月11日は平日でしたので、学生、生徒、園児、教職員の多くは学院で被災しました。幸い名取キャンパス、広瀬キャンパスとも建物の被害は比較的軽微でしたが、多くの学生・生徒・園児が学院に取り残された状態になりました。教職員で周辺被害状況の把握に努め、安全に帰れる学生・生徒・園児を徒歩で、また、車で自宅まで送るなどの対応をしましたが、相当数の学生・生徒は帰宅できず、多くの教職員と共に大学・高校に宿泊することとなりました(名取約80名、広瀬約60名)。
このような状態で、名取キャンパスでは2日間を過ごし、可能な学生から逐次自宅や保護者の待つ避難所に送ることができました。また広瀬キャンパスでは翌日に保護者の迎えなどでほとんどの生徒が帰宅できました。
2.建物・設備の被害
名取キャンパスでは、幸い、移築したエラオーパトリックホーム、新築間もない図書館を含め、大きな被害はありませんでした。
広瀬キャンパスでは、南校舎増築部分、礼拝堂、暖房施設等に被害が出ましたが、数年前に実施した耐震工事の効果もあってか、全体として校舎は無事でした。木造の古い西校舎は地震直前にすでに解体してあり、難を免れました。
3.学事の変更
3月1日に高等学校の卒業式は終了しておりましたが、大学・中学の卒業式は中止せざるをえませんでした。その中にあって、大学では卒業証書授与を、24日と25日に分けて名取キャンパスで実施することができました。みな平服でしたが、それでも8割を超える学生が学長より卒業証書を受け取ることができました。幼稚園は30日に行うことができました。
新年度に関しては、4月12日の幼稚園入園式、4月15日の中学高等学校入学式、5月6日の大学入学式と新学期の学事を始めます。
4.学生・生徒・園児の被災
学院の学生・生徒・園児、教職員及び関係者の多くの者が、津波の被害を受けました。まことに残念なことですが、学生1名死亡、1名行方不明のほか、肉親を失った者、家を流された者など多数の被害者が出ました。特に、津波により、家を失った学生・生徒、親族を失った学生・生徒、また、津波により保護者が失職した学生・生徒が多数おります。
5.被災学生・生徒への対応
学院としては、被害にあった学生・生徒が、この困難な状況を克服し、明日に向かって勉学が続けられるよう、こころの問題に配慮するとともに、学資の面でも援助する所存です。この状況に鑑み、学院では新入生を含め緊急の奨学金を給付することにしました。また、学費の延納等、必要な措置を講じていきます。
6.「オール尚絅で助け合おう」---東日本大震災救援献金のお願い---
学生・生徒・園児および同窓会関係者で被災された方が多数おられると予想されます。そこで、関係各位と図り、今回の震災で被害にあわれた方々の支援のために、「オール尚絅で助け合おう」---東日本大震災救援献金のお願い---を立ち上げました。詳しくは、下記のPDFリンクよりをご覧ください。何卒覚えいただき、ご協力をお願いいたします。
以上、今回の大震災に関する尚絅学院の状況を報告いたしました。
尚絅学院では、神様より与えられている若者への教育の使命に、全教職員一丸となってより一層邁進する所存です。ここに、あらためて関係各位に御礼申し上げますとともに、今後とも尚絅学院をお支えくださいますようお願いいたします。
理事長 加藤 正名